ウクライナの首都キエフで3日、隣国ベラルーシの反体制派活動家の男性が首をつった状態で死亡しているのが見つかった。男性はルカシェンコ大統領による強権支配が続くベラルーシからの亡命者を支援する団体の代表。団体側は、ベラルーシ当局が関与したと主張している。自殺に見せかけて殺害された可能性もあり、ウクライナの警察は殺人容疑も視野に捜査を始めた。
地元メディアによると、遺体で発見されたのは、亡命者支援団体「ウクライナのベラルーシの家」代表のビタリー・シショフ氏(26)。2日朝、ジョギングに出かけたまま行方が分からなくなり、3日に自宅近くの公園で遺体が見つかった。遺体には鼻の骨が折れるなどのけががあったとの情報もある。同団体はSNSで「これは、体制にとって危険なベラルーシ人を排除するための当局による計画された作戦だ」と訴えている。
シショフ氏は、ルカシェンコ氏の6選が発表された2020年8月の大統領選後、選挙の不正を訴える抗議活動に参加し、同年秋に迫害を避けるためにウクライナへ脱出した。同じく亡命を余儀なくされたベラルーシ人の支援を続けていたが、何者かに監視を受けていると訴えていたという。
ベラルーシでは当局による抗議参加者への弾圧が強まっており、周辺国に国民が脱出する動きが続いている。ウクライナのクレバ外相は3日、「悲劇的なニュースにショックを受けている。ウクライナは捜査のために可能なことをすべて行う」とツイッターに投稿した。【モスクワ前谷宏】
ベラルーシの反体制派活動家の遺体発見 自殺に見せかけ殺害か - 毎日新聞 - 毎日新聞
Read More
No comments:
Post a Comment